■ ドメーヌ・ルネ・タルディ
ドメーヌ・ルネ・タルディは2つのファミリー、2つのノウハウの出会いから生まれました。5代続くブドウ栽培・生産者であるジュール&セザンヌ・グリヴォ(メゾン・
グリヴォ・フレール)と、ニュイ・サン・ジョルジュのメゾン・モランのブドウを栽培してきたタルディ家です。
1950年、ルネ・タルディはニュイ・サン・ジョルジュの区画を手に入れドメーヌを開きました。一方で、1952年から1959年まで、ニュイ・サン・ジョルジュのドメーヌ・モリス・シュヴィヨンでその知識とノウハウを活かして働きました。その間に、メゾン
F・ショヴネが、ブドウ栽培の実務に長けた才能あふれるルネ・タルディに注目し、彼に所有区画の一部の管理を任せました。ルネ・タルディはこのメゾンで1962年まで働きましたが、同年からは自分のドメーヌの仕事に専念することにしました。
1978年、ルネ・タルディは自分のドメーヌを再編し、2人の息子、ジャックとジョエルがその運営に加わることになりました。
こうしてドメーヌは現在の「ドメーヌ・ルネ・タルディ」という名前になり、約7ヘクタールの畑を所有するに至りました。
ブドウは低木栽培を取り入れており、平均樹齢は約30年で、ニュイ・サン・ジョルジュ、ジュヴレ・シャンベルタン、ポマールについては50年を越えるものもあります。リュット・レゾネ(農薬を極力使用しない栽培方法)を採用し、雑草をある程度残しブドウと共存させすることで、植物を自然に近い状態に保つことを最優先しています。
醸造については、キュヴェゾン(果皮浸漬)の期間を長く取り、ピジャージュ(液体と皮、種等の個体を混ぜ合わせる)を定期的に行います。温度の管理を徹底することにより、表現力が豊かで香りの高い洗練された風味を生み出し、エレガントで柔らかなタンニンのあるワインを造ることができるのです。1回目の澱引きの後、ワインは
フランス産オーク100 %で作った樽に入れ18ヶ月間熟成します。その間、定期的に澱引きをするうちにワインは熟成し、ブルゴーニュの偉大なワインの名に相応しい輝きを纏っていきます。
瓶詰めもドメーヌの醸造所で行い、各区画のブドウからワインができるまでの全過程をコントロールしています。
最高のワインを造ろうとする信念が、個性と品格を備えた比類のないワインを生み出しています。こうしてできあがったワインは、非常に豊かで鮮烈な香り、そして複雑で豊潤、非常にバランスの良い味わいです。その香りと味わいのハーモニーが、ブルゴーニュの偉大な‘テロワール’へと誘います。